2020年8月号

おそくなりました。ホンノモリ今年度第2号です。
いよいよ夏休みに入ります。日頃あまり本を読まない人も,今年は読書の夏をゆっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。,5年生の図書委員が,「夏に読みたい本」をテーマにおすすめ本を紹介しています。どんな本を読もうかなと考えている人はぜひ参考にしてみてください。

図書室より

昨年度より延期していた雑誌古本市を開催します!
日時 8月26日(水)、8月27日(木)の昼休み
会場 3階図書室 
内容 Newton(2018年度発行分)、Number、新潟komachi 、Standard(2019年度発行分)


5学年図書委員のおすすめ  「夏に読みたい本」



A

【氷菓】  米澤 穂信 (角川書店)

この小説はミステリでありながら,青春小説の要素も取り込んだ作品です。主人公の折木奉太郎は進んで物事に取り組まない「省エネ人間」ですが,姉の奨めで古典部へ入部します。部室で同級生の千反田えると出会うのですが,彼女の好奇心は些細なことも疑問に思ってしまうので,折木は振り回されてしまいます。謎を解いたことで,興味をそそられた千反田との距離は接近し,いよいよ古典部の文集「氷菓」の謎と対峙します。アニメ,漫画化もされた作品なので,ぜひ読んでみてください。


5学年 YK さん おすすめ

B

【言の葉の庭】  新海 誠 (角川文庫)

「また会うかもね。もしかしたら。雨が降ったら-。」雨が降る朝,二人は出会った。静かな木々に囲まれた公園。少し謎めいた年上の女性,雪野と靴職人を志す高校生の孝雄。人生に迷いながらも懸命に前へと進もうとする二人。雨の降る朝は次第に二人にとってかけがえのない時間になっていく。雨が降る描写の多いこの作品は,少し暑くなってきた今の季節にぴったりだと思います。また,万葉集より物語に合う様々な意味のこもった短歌も作中に登場するのでここにも注目してみて下さい。


5学年 KO さん おすすめ

C

【ガールズ・ブルー】  あさの あつこ (ポプラ社)

高校生の夏とは。輝かしくて,儚いもの。
永遠には続かない時の中で,主人公の理穂たちは平凡だが特別な毎日を過ごしていく。勉強ができる子。野球が得意な子。体が弱い子。自分の新たな道を進んでいる子。一人一人の置かれた立場で自分自身を見つめ,互いを知る。雲一つない"ブルー”な空の下で透き通るほど淡く美しいそれぞれの夏がやってくる。


5学年 MM さん おすすめ

D

【ぼくらの七日間戦争】  宗田 理 (ポプラ社)

中学一年生の主人公とその同級生約16人名が,自分たちの親の時代のように,と思い河川敷に立てこもるところから始まります。今の中学生ではありえないほどの行動力とひらめきを発揮して,少年少女たちは壁を乗り越えて行きます。子どもたちにいとも簡単にダマされる大人たちに注目して読むととても面白いです。現代ではできないようなことを色々とやっている主人公たちを見ていると「もう少し早く生まれていれば!こんな風な夏休みを送れたかも…」と思うような本です。ぜひ読んでみてください。


5学年 FS さん おすすめ

E

【ZOO 1】  乙一 (集英社文庫)

一卵性の双子,虐げられる姉と優遇される妹。目が覚めたら知らない場所,七つの部屋と一週間後に迫る死。おどろおどろしいフィクションと引き込まれるようなリアリティの短編集第一弾。読み手にも迫るような人の悪意とありそうでない希望,あるいは悲しくなるほど美しい死。人が引き起こすホラーは心霊とは一味違う恐怖を感じさせる。すっきりとしない終わり方が蒸し暑い夏に似ている一冊。


5学年 MS さん おすすめ

F

【オール】  山田 悠介 (角川文庫)

都会に憧れて,東京の一流企業へ就職したものの,一年ほどで辞めてしまった健太郎。ある日,刺激ある仕事をもとめて歩いていると「何でも屋」にたどりついた。その「何でも屋」では,楽な仕事から奇妙なものまで様々な依頼がくる。「午前五時までにゴミ屋敷を片付けてくれたら報酬500万円」。依頼のタイトルは「私を見つけて」。不思議な依頼に戸惑いながらも,健太郎たちは現場に向かった。この依頼主の意図とは一体なんなのか。読み終えた後は必ずスカッとする,素敵な一冊です。


5学年 MK さん おすすめ





新着図書の紹介


7月の新着本

  1. きたきた捕物帖 / 宮部みゆき(PHP研究所)
  2. 水を縫う / 寺地はるな(集英社)
  3. イマジン? / 有川ひろ(幻冬舎)
  4. 記憶喪失になったぼくが見た世界 / 坪倉優介(朝日文庫)
  5. おもしろい!進化のふしぎ さらにざんねんないきもの事典 / 今泉忠明(高橋書店)
  6. これは経費で落ちません!4 / 青木祐子(集英社)
  7. つるかめ助産院 / 小川糸(集英社)
  8. あつあつを召し上がれ / 小川糸(新潮社)
  9. K2池袋署刑事課 神崎・黒木 / 横関大(講談社)
  10. アーモンド / ソン・ウォンピョン(祥伝社)
  11. 「文系?」「理系?」に迷ったら読む本 / 竹内薫(PHP研究所)
  12. 人を動かす / D・カーネギー(創元社)
  13. この世界の片隅に / こうの史代(双葉文庫)
  14. 花のノートルダム / ジャン・ジュネ(光文社)
  15. 薔薇の奇跡 / ジャン・ジュネ(光文社)

6月の新着本

  1. カケラ / 湊かなえ(集英社)
  2. 砕け散るところを見せてあげる / 竹宮ゆゆこ(新潮社)
  3. 明るい夜に出かけて / 佐藤多佳子(新潮社)
  4. ぼけますから、よろしくおねがいします / 信友直子(新潮社)
  5. 10代のための疲れた心が楽になる本 / 長沼睦雄(成文堂新光社)
  6. 52ヘルツのクジラたち / 町田そのこ(中央公論新社)
  7. 魔眼の匣の殺人 / 今村昌弘(東京創元社)
  8. 正しいパンツのたたみ方 / 南野忠晴(岩波書店)
  9. カレンの台所 / 滝沢カレン(サンクチュアリ出版)
  10. ドラえもんを本気でつくる / 大澤正彦(PHP研究所)
  11. FACTFULNES 100の思い込みを乗り越え、データを基に、世界を正しく見る習慣 / ハンス・ロスリング(日経PB)